【小売り】売上減少・人手不足→苦境から抜け出せず

こんにちは。めーめーおじさんです。

本日の日本経済新聞3面の記事で「ネット・人口減少小売り苦境」とでていました。それによると、ネット通販の普及、人口減少、人手不足などにより消費関連企業の収益力が低下していると書かれています。

総合スーパーのイトーヨーカ堂は33店舗の閉店(もしくは譲渡)、そごう西部も数店舗の閉店、あわせて両社とも大規模人員整理、セブンイレブンについては約1000店を閉鎖、移転を計画しているようですね。

当然私の勤め先も取引があるわけで、こういったニュースは他人事ではないですね。イトーヨーカ堂は何だかんだ言っても小売り業界の先頭を走る企業ですから、ここの動き次第で他の流通も大きな影響を受けるわけです。

現在も台風19号が猛威を振るっていますが、いち早く休店を発表したのがヨーカ堂です。その後、次々と他流通が追随しましたね。このように業界の雄でさえも大規模なリストラに走らなければいけない程、小売業界は苦境に立たされています。

米国も似たような感じですね

米国についてもアマゾンなどのネット通販が台頭してきたことにより、そういった市場の変化に乗れない、もしくは独自の強みを発揮できない企業は衰退の一途を辿っていますね(こんな記事も出ていました→「破産に向かう可能性がある6つの銘柄」)。

特に百貨店業界は日本と全く同じような動きをしていますし、どこも厳しい状況です。ウォルマートやコストコのような小売業者は今後も生き残っていくでしょうが、上記記事にあるようなJCペニーなどの百貨店は今後も衰退の一途を辿っていく事でしょう。

話は戻って日本の小売業に感じる事

日経新聞3面記事を読み進めていくとイオン岡田社長が「スーパーの業態は消費者の需要とのミスマッチが目立つ」と言ったそうですね。これは私が感じている部分そのものを代弁してくれています(岡田社長の意図とは外れているかもしれませんが)。

特に最近の傾向ですが、どこの小売りも利益を非常に気にします。それはある意味当然なのですが、利益至上主義といいますか、利益を欲するがために品質面で劣るような製品を重点的に販売する傾向にあります。良い物というのはどのような物であれ、様々なコストがかかっており価格が高くなります。それを消費者が求めているからと売価を下げて売ろうとするために値入が取れずに結局採用しないで、2流メーカー品をメインとした定番構成になっている小売りが多いです。

特にイオンやヨーカ堂といった販管費が高くなるGMSについては、それなりの値入を確保しないとやっていけないというのもありますが、リベートを含めたメーカーからの販促費に頼った商品部というのは名の通った小売りであるほどその傾向が強い気がします。酷いところだと自分で販売した儲けではなく、メーカーからの協賛で利益を出している小売りもある程です。

必然的にこういったメーカーは自社製品が弱いところが多く、お金で売場を買っている事になり品質面で劣る製品が大量販売されることになります。結局はお客様のためと言いながら、消費者へ自らのエゴを押し付けた売場になっている場合もあり、いつもなんだかなという気持ちとなる事も多々あります。

そのような状況で、ヨーカ堂は特にメーカーに対する品質面への要求が高く、価格帯が高くとも信頼して良い小売りの1つと思っていただけにこのような結果になってしまったというのは残念でなりません(食品部門以外は知りません)。

今回のリストラ策は本当に影響が大きそうですね

セブン&アイが発表した店舗数が仮に全て閉店したら大変なことになりそうですね。やはり販売ロットが半端ないですから、それだけの販売先が無くなるとなるとその分をどこかで取り返そうとしてもなかなか難しい部分があります。

セブン&アイと取引のあるメーカー各社への影響はジワジワ出てくるでしょう。例えばトヨタの販売店が不採算店1000店閉店するとします。当然車の売上は減りますし、部品を供給するアンダーへの影響が出てきます。裾野が広いのです。ある意味では小売りとメーカー(原料供給メーカー・商社)の関係と同じです(極端な話をしました)。

まあ全部が閉店するわけではないですから、どこまで影響がでてくるかは未知な部分があります。まだまだ業界自体は流動的な面もありますので、今後の日本経済と自分の生活を考えるために注目していきます。

 

※米国の百貨店業界も厳しそうです。しかし、9%超えの配当利回りは魅力的ではあります。

【メーシーズ】米国百貨店業界の苦境

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