日本市場はオワコン化へ。結局アメリカ市場しか勝たんのでは?
めーめーおじさんです。
私は米国株クラに属するわけですが、日本株へ投資を行っていた時もあります。未だに興味のある企業はトヨタ、ソニー、オリックス、三菱UFJ、ダイキンとありまして、投資を行おうという気も今はありませんが、銘柄ウォッチリストに入れて業績や株価の動向を追い続けています。
そんな中で、もう二度と日本株への投資をすることは無いかなと思うことが立て続けに報道を通じて出てきています。
もうすでにご存じだと思いますが、岸田首相になってから株主を軽視するような事が立て続けに出てきています。
・金融所得税30%へ
・自社株買い規制
・四半期開示の見直し
大きなところはこんなところでしょうか。さて、どれも投資にとってはいまいちな内容となっていますが、SNSでの株クラの反応は非常に厳しいものがあります。
しかしながら、岸田内閣の支持率は落ちるどころか上昇を続けていますから、我々一般投資家というのは世間一般的には少数派なんだと思い知らされます。
日本という国は民主主義国家ですから多数派の意見が国政に反映されますから、ある意味では致し方が無いということになります。
これらの発言や行動に対して批判などはいくらでも出来ますが、では実際にはどうすれば良いのか?という部分を考えなければいけません。
まあ単純に考えれば日本市場には資金を投入しないのが一番の解決策となるわけですから、実際にこれらの発言が実行に移された時には、ますます日本の投資家については海外への投資に流れる事が容易に想像が出来ます。
ではどこに投資資金が流れるのか?という部分ですが、年単位の浮き沈みはあれど、結局は米国という資本主義の親玉みたいな国に資金が流れるのは必然だと考えています。
何だか岸田先生なら外国株取得金融税みたいな課税を投資家に課して解決を図ろうとする姿が想像出来るから恐いですねw
どうもこの人が言う新しい資本主義って資本主義?と感じる事が多いものですから。また、やはり危惧するのは、日本人という人種の国民性からして、社会主義や共産主義との親和性が高そうなのも私の危機感を煽るわけです。
批判しても仕方がないとはいえ、だからと言って我慢もよくありませんね
という事で、ここからはなぜ私が上記に挙げる岸田首相が推し進めようとしていることについて批判的であるかを列挙いていきたいと思います。
まずは四半期開示についての見直しに着手したようですが、岸田首相が掲げる新しい資本主義については企業の負担を減らし中長期的な投資を促したいという意図があるようです。そして、投資家などが短期的な利益を追求することを助長しているとして問題視しているようです。
ここで、まずは四半期開示が何故必要なのか?という部分を整理しておかなければいけません。海外に目を向けると、欧州主要国であるイギリス、ドイツ、フランスについては法的には四半期開示の義務があrません。それぞれ2014年~2015年にその義務が廃止されているわけですが、イギリス、フランスにおいては主要企業の大部分が自主的に、またドイツに至っては取引所のルールとしての義務を課し四半期開示を継続して行っています。
私の主要投資先であるアメリカにおいては当然四半期開示は法令にて義務化されていますが、様々な議論がなされているようです。
さて、ここで興味深いのは欧州の動きですね。日本政府の言う企業の開示負担を減らすためというのが本当に良い事であれば、欧州の主要企業はなぜ四半期開示を止めないのでしょうか?
それは、良質(信用できる)で素早い情報開示による市場(投資家)との会話が重要だと認識があるからです。
四半期開示を止めた時に考えられる負の側面に関しては、ネガティブサプライズを嫌った投資家からの投資が減るという事が考えられます。
想像して欲しいのですが、年に2回しか開示が無かった場合、6カ月間もネガティブニュースが開示されないことになりますから、恐ろしくて投資をしにくい状況となります。
そういった企業には資金は集まりませんから、自然と株価は上がり難くなるわけで、周り回って企業側に良い事はありませんし、投資家側からしたらあえてそんな企業へ投資をしようとはおもわなくなるわけです。
だって世界中に上場企業は何社あると思っているんですか?敢えて株式時価総額シェア数%の日本市場の日本企業へ投資を行おうなんて特に海外投資家なんかは思わないでしょう。
自社株買いにしたって・・・と、長くなりそうなのでこの辺で終わらせますが、最後に内閣官房から出ている新しい資本主義に関して「新しい資本主義実現会議」の議事内容が見られるので、興味がある方は見られておくことをお勧めします。
岸田首相が言う「分配なくして成長なし」というキーワードは、そもそもが順番が逆だろうと感じるわけですが、やはり会議の内容を見ると的外れな内容が未だに書かれているわけです。以下内容を一部抜粋しますが、
成長と分配の好循環の起爆剤として、デジタルトランスフォーメーション(DX)
やグリーン分野の成長を含めた科学技術立国を推進し、イノベーション力を抜本的
に強化する必要がある。その際、民間がイノベーションを起こし、それを官が支援
することを基本とする。また、イノベーションを社会課題の解決に活用することで、
利便性の高い社会を作るとともに、地方の中堅・中小企業や下請企業、スタートア
ップを含めて、幅広い産業や企業の生産性向上を促進し、豊かな中間層を生み出し
ていくことが重要である。製品だけでなく、サービスのイノベーションも進めてい
く必要がある。
逆に、従業員に賃金の形で分配してはじめて、消費が拡大し、消費拡大によって
需要が拡大すれば、企業収益が更に向上し、成長につながる。分配戦略は、成長を
支える重要な基盤である。
と書かれています。聞く耳を持つ岸田首相ですから、色々と出た意見を参考に最近では成長と分配と順番を入れ替えていますw
しかし、この文面を見ていると、やはり分配をしてからではないと成長に繋がらないという考えには変更がないとも受け取れる絶妙な言い回しをしていますね。
そもそも成長によって稼ぐことが出来なければ企業は賃金へまわすお金は出てこないわけですが、ここでいつも出てくるが企業の内部留保が積上がっていて、投資家と資本家にしかお金が循環していないう理論ですね。
上図については会議の中で出てきた表になりますが、これによると日本企業の設備投資、研究開発費が諸外国よりも劣っている事が一目瞭然です。
これ以外にも労働分配が低いだの賃金が低いが後半からの賃金が伸びるために少子化へ悪影響が出ているなどという理論を振りかざしていましたが、そもそも先行き不透明で希望が無い中で積極的な投資を企業は出来ない、それにより世界市場で競合に日本企業は負ける、賃金を上げられるほどの収益を確保出来ないし投資にも振り向けられない、という悪循環に陥っているのが日本企業の現状ではないでしょうか。
企業というのはその企業が永続して事業を行えるように活動するのが根幹にありますから、まずは生き残ることが最重要課題なわけです。
それには売上と利益の成長がないとだめなわけで、それがあって始めて従業員への還元があるわけですね。それをまずは分配=賃金上昇へ実行してしまった場合、ますます利益を投資へ振り向ける事が難しくなり、結果企業収益悪化に繋がりかねないと考えています。
何もやらなくても高給を貰える政治家と、どんなに頑張っても給料が上がる余地が少ない高級官僚の歪な感情がどうも見え隠れてしまうのですが皆さんはどうお考えでしょうか。
私自身も本業は営業企画系の仕事も随分長く携わってきましたから、自分に都合の良い数字の切り出し方、見せ方というのは熟知しているわけですが、どうも新しい資本主義となやらにあわせた記述の仕方に見えなくもない気がしています。
どちらにしても、これを言っちゃ終わりですが岸田内閣の支持率は非常に高いわけですから、それだけ迎合している国民が多いのも事実です。
政治家は国民以上の能力は持ち合わせないとも言いますから、こんなもんかと諦めるのも良いですが、じゃあどうしようかと次を考え投資行動に移せる投資家でありたいと思いますし、今後も間違いなく選挙には私の意思を届ける為にも投票という行動は続けていこうと思います。
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