【PLUG】プラグパワー資金調達成功によりグリーン水素生産能力を向上へ

めーめーおじさんです。

11月24日にプラグパワー(PLUG)のニュースリリースしました。以下リンクです。

『PLUG POWER RAISES APPROXIMATELY $1B TO ACCELERATE THE FIRST NATION-WIDE GREEN HYDROGEN NETWORK』

こちらの内容については、要約すると、

「クリーンテクノロジーセクター最大の資金調達を成功させました。プラグパワー歴史上最大の資金調達であり、プラグパワーがグリーン水素戦略及び他の戦略的成長のイニシアチブを実行し加速させることが出来る」
※随分はしょりましたがこんな感じでしょうか。

先の決算発表などにもあったように、PLUGは米国内に5つのグリーン水素生産施設を建設する計画をもっています。

その内の2つは2022年に稼働予定となっており、他の3つも2024年までに稼働する計画となっています。これにより、リリース内容にもありますが「米国内に初のグリーン水素ネットワーク」が構築されることとなります。

少し話が逸れますが、私も勉強しながら知ったことですが、水素エネルギーはエコなエネルギーと思われがちですが一概にはそうとも言えない現状があります。それは、水素の生成方法によりエコ具合が分類されているそうです。

【グレー】化石燃料を原料にし、水素生産過程で二酸化炭素が生み出される
【ターコイズ】メタンの熱分解により生成される水素。
【ブルー】二酸化炭素(CO2)回収、貯蔵プロセスの過程で生産される水素。
【グリーン】再生可能エネルギーを活用し、その電力で水を電気分解して生産される水素。

このように、所謂「グリーン」水素が最もエコであり生産コストが割高となる特徴があります。PLUGはかねてから、2024年までに供給する水素の50%をグリーン水素にするという目標を掲げています。

そこで一番課題となってくるのが生産コスト=価格が他エネルギーよりも割高になるという図式になってしまうことです。

水素が普及してこなかった要因のひとつには、水素供給のインフラが整っていないというのがありますが、水素自体が他のエネルギーと比較して割高であるというも大きな要因となっています。

現在、日本のトヨタが水素で動く乗用車のミライを再度拡販に動いています。更に、他企業との協力でトラックや電車まで水素をエネルギー源とする製品の開発に動いています。

私がそのような動きを見ていると、これからの水素社会を目指した動きという生易しい表現ではなく、自ら水素というエネルギーの需要を強制的に作り出し、その勢いでインフラなどを整える動きを加速させ、市場規模を力づくで拡大した上で規模拡大をテコに様々な部分でのコスト低減を狙っているように見えます。

今はテスラの台頭に見られるようにEV車メーカーが勢いを増してきています。その中で日本車メーカーは存在感を発揮できていません。しかし、個人的にはEVの将来はあまり楽観的にはみていません。

その先の本命は水素であり、そこに目がけてトヨタも危機感をもって対応しているのではないかと勝手に考えています。

さて、話をそろそろ戻しますが、水素普及の足かせになっている高コストを、PLUGについては先に挙げた5つのグリーン水素生産施設を建設し米国内に供給網を作ることで、これまでと比べてコストを抑えながら、且つエコな水素を供給出来る事になると考えます。

これは、他の競合他社に先駆けた動きであり、今後の競合との差別化、優位性の確立に繋がるものだと考えます。特にグリーン水素を大量に安くどこにでも供給出来るというのは非常に重要であり、ただコストだけで考えるならばグレー水素を消費側は使えばいいのです。

しかし、わざわざ他の割安で安定供給が可能な化石燃料を使わず割高な水素を使うのかという理由を考えるならば、グリーン水素の低コスト化、大量生産、安定供給はかなり重要になってきます。

今回のような資金調達は到底他の競合は真似を出来ないでしょうから、「株高→公募→投資→事業拡大→株高」という好循環に入ったと見るべきでしょうか。

少なくとも、今のビジネス環境ではとにかくまずは圧倒的なシェアを築くことでその分野の利益を総取り出来る傾向にありますので、これだけ読みやすく期待が出来るストーリーを描いてくれているのは私としても助かっています。

これまで以上に安心して投資を加速させていきたいと本格的に考え始めました。

リンク先にある戦略的パートナーとは?

たまに名前が出てくるのですが、「Apex Clean Energy」「Brookfield Renewable Corporation」とはどういった会社なのでしょうか?

・Apex Clean Energy
風力、太陽光発電の電力事業者

・Brookfield Renewable Corporation
再生可能エネルギーの発電施設、運営事業者

こんな感じでしょうか。Brookfield Renewable Corporationはホームページを覗いてみると投資ファンドのようにも見えますが、そこにぶら下がっているのが発電事業者という感じでしょうか。まあこのへんはさして重要ではありません。

要するに、PLUGにとって戦略的パートナーと呼んでいる上記2社はいずれも再生可能エネルギーで電力を生産している事業者であるという事です。

上述しましたが、PLUGは2024年までに供給する水素の50%をグリーン水素にすると言っているわけですから、建設するグリーン水素生産施設の供給電力をこれら事業者から受けるという事ですね。

さすがにそういった部分まで自分達で手掛けてしまえば、資金がいくらあっても足りません。そういった意味でもこういった戦略的パートナーがいるというのは心強いものです。

PLUGとそのような関係性にあるBrookfield Renewable Corporationなんかは面白そうだなと思い、株価や直近の決算内容を見ると….な感じでしたが、株価は長期チャートで見るとかなり上がってきているのがわかります。

また最後に少し脱線してしまいましたが、今回の公募でも軽々こなし株価が52週最高値を更新し続けている要因は、こういった期待感もあるのかもしれませんね。

ランキングに参加しています。励みになりますのでクリックして応援して下さると嬉しいです。