【21年2Q決算:コーピン】KOPN決算ミスにより大暴落(´;ω;`)含み損が拡大

めーめーおじさんです。

私が長期宝くじ枠として投資を行うKOPN(コーピン)ですが、第2四半期決算発表において大きく予想を下回る数字を出したことで株価が急落しています。

決算発表を受けて株価は前日比-18%以上の下落と、とんでもない下落により200日移動平均線を瞬間移動で一瞬にして下回ってしまいました。

あっという間に5ドル台へ突入したのには笑ってしまいましたwww

さて、ガイダンスミスをやらかしたわけですが、実際の数字はどうだったのか?という部分を見ていきたいと思いますが、まずはKOPNのホームページをそのまま貼り付けておきます。

『Kopin Reports Solid Results for Second Quarter 2021

この題名を見ると少し印象が変わりませんか(笑)どの辺が堅調な実績なのか?それでは要約になりますが見ていきましょう。

【第2四半期】
・収益990万ドル(前比+12.4%)予想×
・EPS▲0.04ドル(前差▲0.03ドル)予想×

また、セグメント別の売上状況です。

・Defense 380万ドル(▲15.6%)
・Industrial/Enterprise 260万ドル(+85.7%)
・Consumer 50万ドル(▲37.5%)
・R&D 270万ドル(+58.8%)
・License and Royalties 30万ドル(▲25.0%)

となっています。今回について売上ガイダンスを大きくミスした要因の一つに防衛(軍事向け)セグメントの売上不振が挙げられます。

この辺については決算資料並びに電話会議によるアナリストとのやりとりを踏まえて要約していきます。

・防衛事業では2つのプログラムが低率初期生産に入っており、3つ目も第4四半期に入ると予想される
・F-35戦闘機のプログラムは当四半期中に、高輝度液晶ディスプレイの追加注文が2022年第2四半期までに予定されると発表
・このプログラム存続中、追加注文が見込まれる
・FWSIサーマルウェポンサイトはお客様の要望に応じて、当四半期中に製品出荷を減らし、お客様がシステムと生産を強化した
・私たちは彼らと協力しているが、第3四半期も出荷率の低下が続くと予想している
・第4四半期には能率を上げて不足分を補う予定
・短期的な減速に関わらず需要は引き続き非常に強いままで、プログラムの全体的な見通しとプロファイルに変更はない事を強調しておく
・実際にこのプログラムの重要なフォローアップ注文をまもなく受け取り、2022年まで提供し続ける予定

と、書いて(話しています)います。軍事関連のことは分からないことだらけですが、一般的に軍用装備品の取得プログラムにおいて、装備化の初期段階で行われる少量生産が2つ進行中であり、今後3つ目が始まるよ、と言っているのですね。

ここで重要なのは、少量生産により生産能率の低下が収益を圧迫しているということです。一般的には大量ロットで生産ラインを回した方が収益は上がりますが、現段階では売上は立つけども利益には直結していない、という状況がしばらく続くという事です。

しかし、これらは1つの大きな可能性を示しています。これも一般的な考えですが、軍用装備品がなぜ低率初期生産を行うかという部分ですが、量産契約を結ぶ前に当該装備品の試験を徹底して行い、その装備品が定められた要求性能水準を満たしているか確認するわけで、それらを乗り越えた暁には本生産(装備品の量産)が開始されるわけです。

現段階では明らかに軍事事業は種蒔きの段階であり、収穫時期はまだ数年先になる可能性があるということです。

これは恐らくですが、株価急落の要因の1つに上記で触れましたが、第3四半期も出荷が減速する事を示唆していることから、短期的な思惑の売りが広がったのではないかと推測しています。

また必ずしも本生産に移れるかは確約がされているわけでもありませんので、この辺がリスクとなっているなあと感じています。

しかし、一方で期待を抱かせる数字も出ていますね。それがR&Dが前比+58%もの高伸長となっている事実です。こちらは第1四半期にも+80%という大きな伸長を行っています。

これらは顧客が防衛プログラムに関して研究開発費を資金提供している事を示しており、技術レベルが最先端を求められる軍事分野にて資金提供を受けるというのは、KOPNの技術レベルが一定水準以上であることを示唆しているのではないでしょうか。

現段階では利益面での貢献はありませんが、どこかの段階で爆裂する可能性を秘めているのではと期待をしてしまいます。

また、はっきり言ってよくわかりませんでしたが、世界で最初の新規技術を習得したようですね。特許出願中と言っていました。

簡単に言えば、これまでの重たいAR・VRヘッドセットがスタイリッシュで超軽量化、コンパクトになる高性能スマートグラス、ヘッドセットを設計、製造出来るようになるようです。

先日発表になった日本の大手エレクトロニクス企業との複数年契約についても触れています。こちらは軍事分野ではなく一般消費者向けのセグメントの裾野拡大を示唆する内容になっていますね。

以前からヘッドセットの軽量化に取り組みたいと言っていましたが、一般大衆に広がるにはそれらの技術は必須と言えるでしょう。その技術をKOPNが持つことになるという事は非常に大きな意味を持つと感じています。

今回のEPSが大きくマイナスした理由も、研究開発費が大きく伸びてしまった事が大きな要因となっていますが、数字だけ見れば「何で決算でわざわざEPSを悪化させるような数字にするんだ」と思うと思いますが、実際にどういう動きをしているか調べてみれば、飛躍に向けて必要な投資をしているに過ぎないと理解出来ます(私も最初は何で?と思っていましたw)。

さて、ここまで良い面ばかりを取り上げてきましたが、この銘柄の最大で最も注意すべき点にも少し触れておきたいと思います。

これは私が保有するPLUGにも言えますが、単純に「赤字企業である」という事実です。常に現金を燃やし続けているわけです。

これでは普通の会社は倒産します。では何でKOPNは倒産しないのか?という部分ですが、株クラ界の大御所である「じっちゃま」こと広瀬氏が言うには、とても酷い資金調達方法であるATMオファリングにて常に資金調達を行っているという事です。

今回も決算資料に詳細が書いてありますのでそちらを見て頂ければ良いのですが、常に現金をATMで調達しているので株価は上がらないは、株式の希薄化は進むは、既存株主にとっては良い事が何一つない資金調達方法です。

敢えて言えば、安く(割安とは違う)株式を買う事が出来る、という事でしょうかwww

ちなみにアナリストがリチャードCFOにATMについて質問していますね。目標とする資金額はどれぐらいで私たちはどのように捉えれば良いのか?と聞いています。それに対して、

We’re not really going to disclose our capital raising plans on the phone OK.

(資金調達計画は電話で公開するつもりはない)

と言っています。アナリスト「わかった。ありがとう」じゃないですよw

また、あまりよく訳せなかったのですが、グーグルグラスを生産する会社があって、グーグルグラスのサプライヤーです、みたいな感じな事を言っていたようなのですが、これは本当なのかな・・・。

だとしたら激熱なんですが・・・。まあこの辺は気になる方は自分で調べてみて下さい(適当)。

そして最後に、Lenovoとプログラムについて協力しているよと言っていますが、これが吉と出るかどうかですね。

KOPNは非常に中国と結びつきが強い企業のため、米国の軍事分野に大きく依存している現状では米中リスクが非常に気になるところです。

まあこの辺は神のみぞ知るですね。とりあえずKOPNの技術は凄そうだ、というのが分かっただけでも良しとしようと思います。

利益の源泉は他社に真似できない、参入が難しい技術・サービスだと考えていますので、それを満たしてそうなKOPNについては決算を大きくミスってしまい株価が大暴落、含み損を大きく抱えても気にせずホールド決定です。

まあリスク激高銘柄には違いありませんし、もう少し技術面以外(営業・マーケティング)も強化してもらえば、もう少し良い感じになりそうなのが少し残念な部分はありますが、この辺は見守っていくしかないですね。

※前回決算のまとめ記事です。

【21年1Q決算:コーピン】売上+48%の高伸長!!!防衛関連が好調で軍民転換期待

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