【流通】年末商戦は優勝劣敗がはっきりしそう

めーめーおじさんです。

米国における経済指標で個人的に注目しているものは雇用統計と小売売上高の2つとなります。特に、小売売上高については保有銘柄に米国でハードディスカウントスーパーを展開するGO(グロサリーアウトレット)があるからです。

また、少なからずこういった業界と本業では関わりがあるものですから、このへんの動向は非常に気になるところです。

10月15日に予定されている米国小売売上高の市場予想は前月比-0.2%ということですが、8月の結果と打って変わって少し厳しめの予想となっています。

現在の米国小売事業者はインフレ圧力とサプライチェーンの混乱に巻き込まれています。様々な要因が絡みますので一概にこうだとも言えない部分がありますが、底堅い消費者の消費意欲とは裏腹に、売上の機会損失と収益面での圧迫をこれまでに無いほど受けているのが現状です。

皆さんもご存知だと思いますが、今はあらゆる物の価格が上昇していますし、それ以上に物流が滞ってしまう事で、売れるものが売れる時期に品揃えが出来ない可能性が出てきています。

やはり世界規模で展開している小売が多いからか、この辺の危機対応は大手企業ほど流石と言いますか、抜きんでているところがありますね。

コストコについては3隻の貨物船をチャーターしたそうですし、世界最大の小売事業者であるウォルマートやホームセンター最大手のホームデポについても同様の対応をとっています。

Amazonはもともと自前の物流には以前から大きく投資を行っていますし、様々な要因から大きく小環境が変化する中で、物流を制する者は流通を制すると言っても過言ではない程に経営の重要な項目となってきています。

米国において年間で最大の小売イベントといえばブラックフライデー(今年は11月26日)ですが、サプライチェーンの混乱を受けて、年末商戦の需要を第4四半期はじめから分散させようという取組も本格化しています。

こういった部分で力強く対応を行っている企業は四半期、通期ベースではしっかりとした数字を残してきそうです。

事実、9月におけるコストコの業績は好調に推移したようです。そうした変化への対応力、総合力が試される展開となっているため、流通間における優勝劣敗がはっきりしてきそうな情勢です。

こういった状況ですから、はっきり言ってしまえばこれから米国小売企業へ投資を行う場合は無難な銘柄、特に上記に挙げた銘柄が適切であるのは間違いありません。

逆に、私が保有するようなマイナーな小売については引き続き状況が厳しいという事でもあります。特段強みがない小売事業者は一時的だと思われる現在のインフレ圧力が弱まる、またコロナ禍が落ち着きサプライチェーンが正常に戻ってくるまでは厳しい状況は続くのかなと考えています。

さて、肝心のGOですが、何度も記事で取り上げていますが、今年度は厳しい状況が続くであろうという予想に変更はありません。

しかし、同社のビジネスモデルについては元々インフレ耐性が強いわけですから、昨年のコロナ禍の異常値を差っ引いた時の既存店売上高、新店を含めた売上高伸長率と来期予想、収益状況を引き続き注目していきたいと思います。

株価はIPO後の最高値から半分以下に落ち込んでいますし、私の含み損も大変な事になっていますが、あまり株価は気にしていません。

今は急成長中ですし意外と歴史ある会社でもあるわけですから、店舗数の拡大にとにかく注力して欲しいと思います。まあ既存店をしっかりフォローすることが大前提ではありますが。

最近ではEコマースへの対応で迷走しているようですが、とにかく実店舗での事業強化をしっかり図って欲しいところです。

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