【かっぱ寿司】半額セールは起死回生の一手になるのか?

めーめーおじさんです。

9月26日に、衝撃的なマーケティングを実施した日本企業があります。それは標題通り「かっぱ寿司」です。

事前に告知をしていたようですが、この半額セールを目当てにとてつもないお客様の数が押し寄せて大変な事になってしまったようですね。

店舗によっては600分待ちとか1000分待ちとかあったようですが、尋常ではないですね。入店出来なかったお客様には後日使用できる半額券を配布したようですが、早速メルカリなどでそれを売りさばいている人もいるそうです。

私自身はかっぱ寿司が進出していない北海道に住んでいるため全く今回の騒動は関係ないわけですが、マーケティングという一面においては非常に興味が湧く案件です。

今回の販促の意図としては、これまでの「かっぱ寿司=低クオリティ」というイメージを脱却するためのものらしいですね。

同社から出ている情報からはお米をや醤油などの品質を向上させて、それをある意味強制的にお客様へ食べてもらう事で、これまでのイメージを払拭したかったのでしょう。

直近の業績については周知の事実ですが競合他社と比較しても厳しい状況が続いており、株価も低迷するなどかつて業界首位であった面影はありません。

その要因が競合他社と比べて美味しくないという品質面で負けているからと言われています。かつて低迷最大の要因となった原価率を低く抑えるやり方でお客様の足が遠のいたのですが、コロワイド傘下に入ってからはその路線を修正、現在では業界首位のスシローに並ぶ水準まで戻してきています。

しかし、業績面では全く追いつけていないのは何故か?という事ですね。詳細に業績を分析しているわけではないので、その辺については言及を避けますが、「高原価率=品質が高い」と単純に言えないとも思いますが、今回の施策はそういった部分への強い自信を感じさせます。

「一度食べてもらえばわかる」という自信ですね。果たしてそれが通用するのか?それで良いのか?という部分ですね。

過去を振り返ると、2017年頃でしたでしょうか。食べ放題を打ち出しつつ、1皿1貫50円という施策を打ち出しています。

それについても、まずはかっぱ寿司に来てもらう理由を作るマーケティングだと言えます。今回の半額セールと本質的には同じ打ち手をなります。

果たしてそれで成功したのでしょうか?

その結果は言わずもがなですね。一度品質を落とし客足が遠のいた状況では、まじめに品質を元に戻すは最低条件であり、それ以外に打ち手が必要ではないかと思うわけです。

今回の販促に費やした経費がいかほどなんでしょうか。ざくざくっと計算すると、年間売上高が600億ですからざくっと1日あたりの売上は1億6000万なわけです。

原価率5割と見積もって通常では粗利8000万/日あるわけですが、その半分を販促費用に使用しているわけですから約4000万ぐらいとなるわけです(本当にざくっと計算です)。

赤字企業であるかっぱ寿司にとって決して安くはない費用です。それだけやって何人のお客様へ品質を向上した商品を食べてもらえたのでしょうか?

個人的にはちょっと今回の件は厳しい結果に終わるような気がします。むしろ、他の競合他社がこれを受けてどう動いてくるのかが気になります。

更に言ってしまえば、今回の半額セールに安易に追随するところが出てくるならば、明らかにそこの企業は投資対象にはなりません。

あらゆる物の値段が上がっている今、このような競争をしていたのでは必ずどこかで大きな歪が生まれます。かつての牛丼業界がそうでしたね。

品質を高らかに謳う日本企業は数多くありますが、その価値に見合った価格で買ってもらえる様にするのが正しい姿であり、そのための戦略とそれに向けた努力が出来ているか?という部分に注目したいものです。

さて、今回の販促を行った結果については、どこかのタイミングでしっかりと見させて頂きます。本業へ参考にするという意味でです。

投資を行う場合はどういった価格政策、仕組みを作っているのかに注目したい

どういった企業へ投資するかでその判断基準は異なるかも知れませんが、単純に投資を行う際には「価格を上げられる企業」か、「低価格でも利益を出せる仕組みを作っている企業」へ投資を行いたいものです。

そういった意味では、私の本業である流通関係で言えば米国ではコストコ、日本ではニトリや神戸物産が本当に素晴らしい企業だと考えています(投資家目線での話です)。

本当にコストコは素晴らしい企業ですね。最近投資方針に微調整を加えようと考えていますが、追加で個別銘柄で投資を行うとしたら第一候補に挙がります。

本当は同業のGOへ投資をしており分散する観点からも同一業界同一企業と考えていましたが、素晴らしいものは素晴らしいですからね。

ちなみに私が保有するGO(グロサリーアウトレット)についても、他社が真似できない圧倒的低価格を打ち出しながらも利益を出せる構造を持つわけですから、もっと株価については頑張ってほしいものですが52週最安値を更新中ですねw

まあ低収益なのは変わりないんですがねwwwしかし、GOのビジネスモデルは面白いと思うんですよね。流通業界への個人的な投資判断としては、最有力:コストコ>王道:ウォルマート>宝くじ枠:GO、といったところでしょうか。

本当はコストコへ投資をしていれば今頃は…と思うところはありますが、現状はある程度想定内に収まる形で業績は進捗していますので、シナリオが崩れない限りは塩漬けにしようと思います。ここの銘柄は1年程度では結果は出ない銘柄だと割り切って投資をしていますので。

さて週が明ける月曜からついに20ドル割れまで行ってしまうのでしょうか。も~~~って感じですね(´;ω;`)

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