ソニーの参入でいよいよ混沌としてきたEV業界と進むコモディティ化

めーめーおじさんです。

米国ラスベガスで開催されたCESというテクノロジー見本市にて、日本のソニーが別会社を立ち上げEV市場への参入を表明しました。

EV市場への参入についても、自社生産ではなくファブレス体制とする事で、技術やノウハウを積み上げる必要もないため、簡単に言えば時間をお金で買う方向で進むようです。ちなみに、製造委託先は自動車部品業界で世界大手のマグナへ行うとの事です。

このニュースを見た時に感じたことは「いよいよEVのコモディティ化(大衆化)が進むな」という事です。

中国企業をはじめ、EVメーカーはここ数年で乱立しており、トヨタやフォードなどの既存大手メーカーについても力を入れている分野となります。

更に、株式時価総額で世界No.1企業であるAppleも市場参入への噂が絶えません。事実、Appleの製造委託先であるフォックスコンについても、私が過去投資をしていたRIDEの工場を買収するなど、この業界への関与を強めています。

さて、こういった大きな流れがある中で、それではどういった投資行動をとれば良いのか?という部分を投資家の皆さんは考えていると思いますが、私自身も注目している業界でもありますから、簡単に過去の考えの確認も踏まえて簡単にまとめておきたいと思います。

①EV市場は数年で爆発的に伸長し、関連企業の株価は短期的に強いものになる
EVの是非は置いといて、今後は間違いなく世界的な潮流としてEV市場は爆発的に伸びると思います。その中でどの会社が投資に適しているか?という部分ですが、強いブランド力を持ち、尚且つ市販車を発売しある程度の品質を担保されている企業と考えます。
筆頭はテスラ、更に既存メーカーではトヨタ、フォードあたりが無難かなあと思います。テスラに関しては市場を切り開いてきたわけですから、現時点では高いブランド力を持っていると思いますし、フォードもこれまでの既存品の高いブランド力を活用したEVピックアップトラックを発売する計画です。トヨタについてもEVについて衝撃的なニュースリリースを出しましたね。
市場拡大を追い風に広がるパイを最も多くとれそうな企業はどこかなという事ですね。黙っていても業績は拡大していくでしょうから、それに伴ってい株価は上昇し易いのではないかと考えます。

②EVのコモディティ化が進み徐々に内燃機関からマーケットシェアを奪い取っていく
一気にマーケケットをひっくり返す事はないと思いますが、様々な企業の参入により、EVの大衆化が進み市場が一気に拡大することてしょう。価格もある程度下がり、それなりの品質が担保されるようになり、各メーカー同士の競争も「どこに付加価値を付けるか?」という差別化を意識した製品開発が進むのではないかと考えます。

③各メーカーの消費者による選別が進み、脱落してくる企業が出てくる
市場拡大を受けて各社横並びで成長する時代もいずれ終了し、各メーカーの業績に明暗が出てくると思います。その時に他社に追いつかれない様な強みを持つ企業へ投資を行いたいものです。

さて、素人考えですし誰でも容易に思いつくような内容を列挙してみました。その内容を考慮すれば、正直に言ってしまえば新興EVメーカーには投資は出来ないですね。EVのコモディティ化が進むという事は、家電業界で見られるような動きになるという事です。

低価格化の進行と、差別化の難易度が上がることにより、一部のメーカーしかこの業界では生き残れないのではないかと私は考えています。

その生き残るメーカーというのはトヨタであると確信しているわけですが、なぜテスラではないのか?という部分なんですね。

再三、本ブログではこの話を書いてきましたが、どうしても上記のような流れから専業メーカーであるテスラは売上・収益面で苦戦する時が来るのではないかと考えています。

熱烈な株主を多く抱える同社については、本当の強みはソフトウェアなどにあると聞きますが、どうも自動運転技術から会社の屋台骨を支えるほどの収益化が出来るのか、ここが私の能力、リサーチ不足により理解不能なわけで、いずれ来るEVメーカーとしての試練に立ち向かえるだけのものを身につけられないと考えています。

また、ある程度の棲み分けは今後も進むでしょうが、未来のエコカーについては燃料電池車がメインとなると考えており、EVはそこに至るまでの過渡期の技術という認識で私は見ています。

要するに、現在の内燃機関が直面している困難に、いずれEVもぶち当たるだろうと考えているわけです。

そうなった時に、全方位に莫大な研究予算を掛けて準備を進めているトヨタという会社以外に自動車メーカーでは投資対象になり難いと感じます。

まあ水素の先はない、もしくはあっても私が死ぬ迄に出てくるとは考えていないので、水素関連銘柄であるPLUGに最大の投資を行っているわけですから、過去も現在も私の考えは一貫させており、今回のソニーのニュースを見て更に確信を深めるに至りました。

まあEVは世界のメインになり得ない物という考えが私にある限りは、この業界への投資はRIDEから撤退も含めて、今後よっぽどのニュースが出ない限りは行わないでしょう。

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