【AT&T】リストラは投資家にとってメリットはあるのか?
めーめーおじさんです。
6月16日のロイターによると、AT&Tが今後数週間で3400人以上の技術者と事務職を削減する計画を通知したと労働組合が発表したそうです。
AT&Tについては日本の投資家にも高配当銘柄として非常に人気のある企業となります。私は同社株式を保有はしていませんが、通信事業という安定した事業内容に加え、高配当銘柄且つ通信は将来性があると思い、ライバルのVZと同様にチェックリストに入れています。
今回のリストラについては同社から正式なコメントは出ていないようですね。なので憶測の域を出ませんが、新型コロナによる事業環境の悪化に伴い固定費の削減を考えているのかなと思っています。
リストラ自体は決して悪い事ではなく、あくまで民間企業は利益を追求するものですから、過剰人員の削減や不採算部門の整理により企業業績が上向いてくれれば、特に投資家にとってはメリットにさえなると考えています。
しかし、今回のニュースで注視しなければいけないと感じているのは、「悪いリストラ」なのかどうかを見極めていかなければいけないという事です。単純に業績悪化に伴いしたくもないリストラを否応なく実行しているケースですね。
雇用形態が全く違うので単純比較は出来ませんが、日本企業はこの悪いリストラが多い印象です。労働者はがっちり保護されていますので、どうにもならなくなってからリストラに踏み切るといった感じですね。
そういった場合、優秀な人材ほどさっさと泥船から逃げ出すように辞めていってしまいます。逆に、能力もやる気も低い人材が残留する割合が多くなるために、折角身軽になったのに次の成長戦略が描けず会社が傾いていくといった具合ですね。
AT&Tの決算資料は見たことがないので、本当に表面的な事しか言えませんが、無理して配当金を出している印象があり、あまり財務面で余裕がないように感じています。
どこの期間で区切るかで状況は変わってきますが、大抵のケースでライバルのVZに株価で負けています。高配当株というのは高配当故のリスクを抱えているわけで、こういったリストラ報道が出てくると正直に経営状況がどうなっているのか非常に心配になってしまいますね。
事業内容から倒産することはまずないでしょうが、減配リスクが非常にきになるところです。その場合の投資家へのダメージは非常に大きいものとなりそうです。
配当性向や事業の方向性からVZの方が安定して株主に配当という果実を与えてくれているように見えますので、一概に配当利回りのみで判断してしまうと、最近のロイヤルダッチシェルのように減配による株価急落というダブルパンチを喰らいかねません。
その辺のリスク管理をしっかり出来る熟達者(プロ・セミプロ)以外は、触れてはいけない感じがしてなりません。
ちなみに、私が保有する超優良企業のVISAですが、新型コロナを受けて下記のような事をホームページに出しました。
下から4行の文ですね。こんな事が書かれています(内容を少しはしょります)。
「私達の最優先項目は従業員とその家族の健康と福祉です。新型コロナ関連でレイオフはしないと2万人の従業員に約束しました。従業員を支援することを約束します。従業員がこの重要な時期に日々最高の仕事を続けるためです」
みたいな内容でしょうか。企業やその時の立場によって対応が変わるのは重々承知の上で主張させて頂きますが、やはり今回のような緊急事態において会社の財産である従業員を守れるだけの体力と、素晴らしい事業を持つことが出来ていると私は判断します。
VISA以外でもこういった内容のコメントをホームページに掲げている会社がありますね。やはりそういった企業はどこももれなく優良企業です。
そうなってくると、私のような吹けば飛んでしまうような個人投資家は、そもそもリストラの必要がない優良企業へ投資をすることが最適解であり、高配当という一つの指標に捉われて投資をするべきではないと考えます。
ある意味鈍感で放置出来る方か、一定の信念(精神力)と高い分析力を持つ方以外はAT&Tは厳しいなという印象です。
やはり高配当株への投資は難しいですね。私にはまだまだそこに手を出せるほどのスキルはありませんので、外から動向をチェックするだけに留めておこうと思います。
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