【21年1Q決算:プラグパワー】PLUG株価爆上げと将来性に期待
めーめーおじさんです。
PLUG(プラグパワー)は私の主力銘柄となっていますが、今年につけた最高値73ドルから現在は株価が半分になるほど大暴落をしています。
その理由の1つには、前回決算での酷い数字が出てきてしまったというのがありますが、今回についてはEPSガイダンスをミスした割には、前日比で+13%という大幅高で引けました。
久々の急騰で非常に気分の良い朝を迎える事ができたわけですが、何故にここまで株価が上がったのか?という部分については、決算内容を確認しながら考察していきたいと思います。
とりあえず素人考えではありますが、ほどほどに参考にしてもらえれば幸いです。
2021年第1四半期決算の要約
・売上高 7196万ドル(+76.3%)予想〇
・EPS -0.12ドル(±0%)予想×
と、EPSはアナリスト予想を超えられませんでしたが、この部分については後述していきます。その前に少し感じた事ですが、決算レポートの書式というか書き方というか、かなり変わりましたかね?
なんだか個人的には分かり易くなったような気が・・・。
また、前回決算では驚異の売上高マイナスという数字を叩き出したために分かり難い面がありましたが、こうして通常の決算で数字を見てみると売上高の成長率には目を見張るものがあります。
それに伴って、随分と粗利益も改善してきているようですから、万年赤字企業には変わりありませんが、もう一息で黒字化も見えてきた感じを受けます。
それでは、気になる数字を抜粋していきます。
・Cash and cash equivalents 43億4907万ドル
現金が日本円で約4800億円(1ドル=110円)もあります。当面は資金が枯渇するということは考えにくく、成長に必要な投資を積極的に今後も継続していける環境にあると言えます。
・Sales of fuel cell systems and related infrastructure
セグメント別の売上で「燃料電池システム」とありますが、ここが売上に占める割合が65%と大部分を占めます。対前比+128.5%と素晴らしい成長率です。
昨年の同部門粗利益率31.7%に対して、今期は38.1%と、売上の伸長にあわせて+6.4%改善しています。
今後もこちらの売上が同社の主力を担っていく事を考えると、売上の伸長と利益改善が同時並行で進んでいる事が分りますので、近い将来に黒字化へ向けた道筋が見えてきたように感じています。
・Fuel delivered to customers
直訳したら「お客様へ届ける燃料代」という感じですか?今回資料にも書いていますが、業績へ悪影響を与えた部分というのはこちらのセグメントになるのではと考えています。
資料によると、「過去数四半期に渡り料金が上昇してきたガス会社から別会社へ移行した時に関連したコストが反映」「2月のテキサス大寒波による天然ガスの高騰による影響」が挙げられています。
現在、水素の大部分は天然ガスから作られており、恐らくPLUGについてもグリーン水素生産プラントが稼働していない状況では、この影響をモロにうけたものと思われます。
同部門の売上は昨対比で+51.7%と伸長しているものの、コストは+96.8%と大幅に悪化しています。
しかし、資料にもある通り今年度後半に向けて価格が下がってくることを予想していますので、そういった意味では2Q以降はこちらのコストも大分落ち着いてくるものと考えられます。
・EPSについての考え方
まあ私の考えが当たっているかどうかはよくわかりませんが、更に私の考え(妄想!?)を進めていきます。
上述したFuel delivered to customersについて、昨年の粗利益率は-53.4%ですから、今期が昨年と同等レベルのコストで収まっていた場合、EPSはもっと良かったのでは?と考えちゃうわけです。
今期のFuel delivered to customers売上1113万ドルですから、昨年とコスト比率を合わせると、想定されるコスト額は1708ドルとなりますので、今期2214万ドルですから差額506万ドルがコスト上昇分であったと言えるではないでしょうか。
そこから仮定されるEPSは、
((当期純利益-6075万ドル)+(コスト上昇分506万ドル)÷(発行済み株式総数513,458,287株)=EPS-0.01ドル
となるわけですから、こうして考えると大きく風景が変わって見えてはこないでしょうか。それと合わせて、コロナに起因する輸送費の高騰も重なり利益を圧迫しているようですから、実態は限りなく黒字に近しい事業構造になりつつあるのではないか?と考えているわけです。
恐らく、建設中のグリーン水素生産プラントが完全に稼働をするようになれば、天然ガスの相場に左右されない安定した事業構造を築けるのではないでしょうか。
そうすると恐らくPower Purchase Agreementsのコストが上昇してくるのでしょうが、規模の拡大によるコスト圧縮も見込めますので、現在の戦略をしっかり進める事が出来れば、競合他社に対して大きなアドバンテージを手に入れる事が出来るのではないか?と考えています。
主なトピックス
トピックスは既出のものが多かった印象ですが、気になったところだけ簡単にまとめていきます。
・大規模なバックアップ電源アプリケーション向けに設計された製品を、2021年後半に展開する可能性があり、世界最大のデータセンター顧客と協力している
・マテリアルハンドリングにおいてGM(ゼネラルモーターズ)へ燃料電池システムを導入する
とありますね。特に世界最大のデータセンターってどこなんでしょうw気になりますね。マイクロソフトとかだったら激熱ですねwww
さて、レポートには書いてありませんでしたが、収益コールの中でJPモルガンのアナリストからの質問にアンディ・マーシュCEOがAmazonについて語っていました。
「3Q、4Qでは電解槽事業が大幅に回復する見込み。最大のポイントはAmazonであり、今後は燃料電池だけではなく電解槽も購入してもらう」
と語っていました。現在の主要取引先に対しての事業拡大と、今後の顧客アセット、事業セグメントの分散が将来的に図られていくような戦略がとられており、なかなか楽しみな成長を見せ始めています。
また、北米事業が主力なんでしょうが、既にヨーロッパ、アジアへと幅広く進出していますので、今後もグローバルに展開していく事を考えれば、数年後、数十年後には水素経済の主要プレーヤーとして大きく成長しているのではないかという期待感が膨らみます。
今回は決算ガチャで大きく株価は跳ねましたが、正直買いやすい株価である現在の水準をとにかく維持してもらいたい銘柄の1つですね。
だって、現在オフィシャルになっている将来の総請求額ガイダンスを考えれば、2024年には黒字転換して、そこから加速度的に収益が伸びていくのではないかと考えられるからです。
その時に、ついこの前までの一過性のブームとは違い、一気にグロース企業として株価が跳ねる可能性がありますから。そうなったら弱小投資家の私としては非常に買い増し難い事になりかねませんからね。
とにかく今回の決算では将来への成長を確信させてくれるだけでも十分な内容でした。あとは継続して事業内容の進捗具合を確認していく作業だけですね。
今は同じく保有主力銘柄であるRPRXと同じぐらい、積極的に買い増したい銘柄となりました。
※前回決算時のまとめ記事です。
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