【減配】ロイヤル・ダッチ・シェル高配当銘柄の難しさ
めーめーおじさんです。
石油スーパーメジャーの一角であるロイヤル・ダッチ・シェル(RDS)が、2020年第1四半期の決算を発表しました。
EPS:0.74ドル(予想0.52ドル)
という事で、これだけ見たら良いのかなと思いきや・・・、
「(前略)マクロ経済の見通しが引き続き悪化し、中長期的に大きな不確実性があるため~(中略)~今回の四半期から取締役会は四半期配当を1株当たり0.16ドルに引き下げる事を決定しました」
と書いています。同銘柄はコロナショックの影響で一時大きく株価が下落しましたが、その後の原油先物価格の低迷で、依然株価は低い状態となっていました。
直近の配当利回りも11%を超える等、利回りだけでみたらかなり魅力的な水準となっていました。
それが、減配を発表してから大きく株価は再度値下がりしています。本記事を書いている間にも▲12%と急落中であり、高配当銘柄の減配はどういう意味を持つのか考えさせられる展開となっています。
先にも触れたように、現在はパンデミックにより世界経済が停止する中で、サウジが仕掛けた原油の価格競争も影響し、急速なエネルギー需要減少と石油の供給過多により、先物価格が大きく下落しています。
この先、急激な経済活動回復は見込めない事、原油の在庫が積上がっており需要と供給のバランスが元に戻るには時間が掛かりそうなことを考慮すると、同社にとっては厳しい市場環境が続くことが容易に予想出来るため、減配と相まって株価はしばらく低迷しそうです。
世の中に絶対はない
同銘柄は第二次世界大戦から減配をしたことがないことで有名な高配当銘柄でした。そういった歴史的な経緯もあり、高配当投資家の方々からは非常に人気がある銘柄となっています。
今回▲66%もの大減配となったわけですが、ブルームバーグの記事によると・・・、
CEO「世界クラスの投資先になるには、配当金を下げる事は良い手段ではないし、そうするつもりはない(1月30日)」
と、述べていたとありました。これが本当かどうかはわかりませんが、同社株式を保有している方は高い配当利回りと、過去減配がないという信頼感で保有していたかと思います。
それを見事に裏切ってみせたわけですから、大きく株価が下げるのもしょうがないことと言えるのではないでしょうか。
但し、株主にとっては本当に辛い思いをしているかと思います。期待していた配当金が得られないばかりか、株価まで下落してはダブルパンチです。
しかし、考え方によっては、会社が存続するためにも今回の措置はしかたがなかったとも言えます。今回の減配で年間配当支出を100億ドル削減できるそうです。
他にも生き残りをかけて経費削減に努めるようですから、長期的に見たら株価と配当も戻ってくる可能性はあります。ここで撤退するのか、はたまたホールドか、難しい判断ですね…。到底私には難しくて、こういった銘柄は上級者向けだなと感じる理由の1つとなっています。
同業のエクソンモービルは配当維持です
同じく、高配当銘柄として人気のXOMは第2四半期の配当を第1四半期と同じ0.87ドルにすると発表しまいた。同社コメントによると・・・、
「配当を通じて成功を100年以上に渡り株主と共有してきました」
と書いてあります。こちらは減配はしないようです。しかし、市場環境がこれだけ厳しい中で、どこまで持ちこたえられるのかというのがありますね。
今回のRDSの減配から、改めて高配当株への投資について考えさせられる結果となりました。少なくとも、こういった下落局面で減配リスクまで抱えるとなると、私個人の精神は持ちそうにありませんから、そういった部分では自分のリスク許容度を見極めながら投資をしていきたいと思いました。
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