【訴訟】AT&T好調な株価への冷や水となるか

こんにちは。めーめーおじさんです。

今年の4月にマンハッタン連邦裁判所に提訴された訴訟内容をブルームバーグが報じています。その内容によりますと、2018年のタイムワーナーとの合併に先立ち、DirecTV Nowのストリーミングサービスの偽アカウントを作成し加入者を水増しするように従業員に働きかけたという事です。

同サービスについては加入者数の減少により厳しい状況にあるにも関わらず、投資家向けへの株式リスクを指摘せず、同サービスの成功を宣伝しDirecTV Nowに関するリスク開示義務があるSECについてもリスク開示をしていないという事で、AT&Tの投資家が訴訟を起こしたという事態となっています。

問題点はこれだけではないみたいです

別記事ではNFLとの「サンデーチケット」を巡る独占契約を問題にする内容も出ていますね(元記事はこちら)。この件については昔からある問題ではありますが、潜在的リスクとして、NFLとの契約を更新出来なかった場合、加入者ベースで10%の割合で減少するリスクを指摘しています。

本契約については、年間で約15億ドルという巨額を投じて契約を更新しているわけですが、加入者が減り続けている中でこの費用を負担し続ける事が出来るのか注視する必要があります。

エリオット・マネジメントに期待ですね

9月9日にエリオット・マネジメントがAT&Tに経営戦略の見直しを求める手紙を送りました。AT&Tは「メディアと通信の融合」を経営戦略の柱に位置付けており、タイムワーナーの買収などに繋がっているわけですが、現状では目立ったシナジーがでているとは言えない状況です。

今回の提案に関してAT&Tは検討していくと言っていますが、DirecTV Nowなどのこれまで経営戦略上中心に位置していた事業をどうしてくのかによって、今後の長期的な業績の流れは変わってくるだろうと考えます。

同社株に関しては、高配当がウリの銘柄なので、バイ&ホールドによる長期再配投資を基本とする投資戦略でいくならば、安定したキャッシュフローを稼ぎ続ける限り、そこまで上下する株価に一喜一憂する必要もないのかなというのが正直なところです。

キャピタルゲインを目的にする投資家にとっては、エリオットの経営への介入による業績への影響を十分に精査していく必要があるのかなと思います。

ちなみに上記に記載した訴訟に関して、AT&Tは根拠がないので法廷で戦っていくとコメントを出しています。

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